岐阜県高山市にあるフィン・ユール邸を拝見しました。
フィン・ユール氏は家具デザイナーとして世界に名を馳せた人物であり、建築家としても僅かに作品を残しています。
その一つが故郷のデンマークにある自邸「フィン・ユール邸」ですが、その作品を忠実に再現した邸宅が岐阜県高山市にあります。
この邸宅は外部空間と内部空間の距離感が近く、自然と自然を目にするような設計で、内部に足を踏み入れても常に自然を感じ入ることができます。
ディティールの納めも職人泣かせの箇所が多々あり、強い拘りを持って設計されたことが読み取れます。
職人泣かせと建主泣かせ(感動で)はイコールの関係性を持つと考えていますが、要求したフィン・ユール氏と、それを実現させた職人の誇りと技量に強く感銘を受けることができる作品でした。
この日は私たち以外にも大阪からお越しの御家族がお見えになっており、そのご主人の自動車がスウェーデンのVOLVOだったので、自動車同様に住宅と家具も北欧デザインに統一するための参考にフィン・ユール邸に訪れたのだろうと秘かに推察していました。
北欧デザインを学ぶにも、建築を学ぶにもとても貴重な作品であり、癒しの時間までも提供してくれる、そんな特別な邸宅でありました。